かつて彼らは、別のゲームで暮らしていた。 操作をより直感的に行う為に精神接続を利用する、アクションレイドゲーム。 そのゲームで、想定外で、ヘンテコで、変態な勝ち方を探る、 変人の廃人の小さな集団があった。
しかしあるとき、そのゲームのサーバーが急に落ち、繋がらなくなった。 何時もの落ち方とは違う、接続者達の精神を護らない、強制的で攻撃的なシャットダウン。 その後、そのゲームのサーバーに繋がる事は二度となかった。
……あの日の強制シャットダウンが恐怖でありながら。 あの日の切断に疵痕を残しながら。 それでも、彼らはもうネットゲームなしに生きられない。
其処に今日も彼らは、発見を探し続ける。
Itarkynd/ 彼女もまたその変態集団のひとりだ。 マスターやサブマスターではなかったが、その二人にとって特別ではあったらしい。 『よし全員亜人やろうぜ』ってことでシェイフィで攻撃と回復の両立を試みている。 仲間の合流が遅い事に不安感を覚えつつも、親しくなった女の子を着飾らせる為、一足早く探索者業を始めた根っからのレズ。
前のゲームで参謀をやっていた経験から、 このゲームでも賢人の知恵を得たいなとは思っているらしい。 勉強や研究などといった事が大好きなので、そのあたりに抵抗はないようだ。
"切断事故"の結果、彼女は片目の視力を失い、もう一方の目も色盲である。 色を認識することが出来るフィルトウィズの世界へのダイブは、彼女にとってとても幸せな時間であるに違いないだろう。 しかし一方で両目が見える状態にすると、現実に戻った時に片目で暮らすのが難しかった為、致し方なく下手に他の不利特異点を得るよりはと『洒落た眼帯』に反映している。
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